モバイル OS 第三極

新興・マイナー系モバイル OS の僕なりの感想。

Firefox OS

「独占的モバイルプラットフォームからの解放」をうたった OS。

そのわりには Firefox Marketplace というものの準備が進められていて、なんだか自己矛盾のように感じる。マーケットはプラットフォームホルダーのうまみですから。

HTML5 が技術の中核になる。カーネルの上に直接 Gecko エンジンが乗るので、他のプラットフォームに比べ軽くなる、というよりは Android が搭載できないようなロースペックのデバイスがターゲットなのだろう。

Tizen

MeeGo(インテルノキア)、LiMo(モトローラNEC、NTT ドコモ、パナソニックサムスンボーダフォン)、Bada(サムスン)が統合された Linux ベースのプラットフォーム。特にサムスンが Bada(サムスンフューチャーフォンの後継 OS)を統合させたのが大きく、Android から脱却したいサムスンと、魅力的なデバイスを製造・出荷したいキャリアの思惑が合致した感じだ(NECパナソニック・・・、頑張れよ・・・)。

Google 傘下となったモトローラがどういう動きにでるのか興味深い。

HTML5 が技術の中核となるのは Firefox OS と同じだが、Tizen 2.0 から C/C++ のネイティブアプリもサポートされた。まだ世に出てないのに 2.0 ってどういう・・・?

「船頭多くして船山に上る」とならねば良いが。

BB10

BB10 で何かわかる人はかなりのマニア。正解は BlackBerry 10

BlackBerry は端末の魅力というよりは、今では当たり前の Push 型メールをいち早く導入し、そのサービスの良さでシェアを伸ばしてきた。でも今ではそんなの当たり前の技術なので苦戦を強いられている。

BB10 はかつての古臭い UI を一新し、キーボードも排除(したモデルも投入)し、巻き返しを図る試金石、なんだと思う。

画面だけみると、すごくモダンに生まれ変わったなぁ、という印象。あなた、本当に BB ですか?!

Ubuntu for phones

Ubuntu は完全に迷走中か!?

Qt Meta Language ベースの SDK で、要するに C++ を使用してアプリの開発が可能。マーケット「Ubuntu Software Centre」のマージンは 20% と、他のマーケットに比べてお得感をアピールも、流行るとは到底思えない。端末への要求スペックが高いのもいただけない。

いち Ubuntu ユーザとしては、Ubuntu 自体の屋台骨がゆがまないうちに、さっさと撤退してもらいたい。

Sailfish OS

Windows Phone なんかやってられっか」と言ったかどうかは知らないが、元ノキアの社員がベンチャー企業を立ち上げ MeeGo ベースで作成しているモバイル OS。

まずは認知されるところから。強烈な個性や話題性があるわけでもないので、いろいろ大変そう。

webOS

定期的に話題に上がる OS。それは全部買収関連なんだけど。今は LG が HP から買い上げて、スマート TV の OS に据えようかどうか、というところ。

いち早く Web 技術を OS の中心に据えるというビジョンを示しながらも、いまだに日の目を見ないかわいそうな子。買われる先々でのマーケティングが悪いんだと思う。というか、扱いにくいのかも。

まとめ

日本では、Firefox OS と Tizen が市場投入される予定。BB10 はすでに撤退した模様。

この両プラットフォーム上でどれほど魅力的な HTML5 ベースのアプリが登場するのか、というのは期待している。それによって、JavaScript、または JavaScript へのトランスレーター言語にどれだけ投資するか、というのを考えたい。