Windows XP を末永く使うために

Windows XP は非常によくできた OS だが、すでに二世代前の OS だ。現在はメインストリームサポートを終え、セキュリティアップデートも 2014 年 4 月 8 日で終了する。

新しく購入する PC には、Windows 7 が搭載されており、Windows 7 もまたなかなかよくできた OS なので、新たに XP を導入する必要ないが、XP がまだ生かせる場面はいくつかある。

そのひとつが仮想 PC だ。

僕も仮想 PC 上で XP を再構築して、アップデートが提供されなくなる 3 年間を仮快適に使用することにした。そこで、ここにノウハウを残しておくこととする(なお、気がついたらアップデートする)。

ページファイル

Windowsファイルシステムフラグメンテーションを起こしやすく、これが原因で動作がもさもさする、というのはよくある話だ。

そういう場合はデフラグを行えばよいが、デフラグは現在使用中のファイルに対しては効果がない。では、デフラグの際にはできるだけアプリを落として望むのがよいのだが、どうしても掴んだままになってしまうのがページファイルハイバネートファイルだ。

以下のようにすることで、フラグメントしたこれらのファイルをきれいな状態に持ち直すことができる

  1. マイコンピュータを右クリックして「システムのプロパティ」を起動
  2. 「詳細設定」タブの「パフォーマンス」セクションにある「設定」ボタンをクリック
  3. 「パフォーマンスオプション」ダイアログの「詳細設定」タブの「仮想メモリ」セクションにある「変更」ボタンをクリックする
  4. ページングファイルなし」を選択して、「設定」と「OK」をクリック
  5. OS を再起動する
  6. 再び「仮想メモリ」ダイアログを開いて、カスタムサイズでメモリサイズと同じサイズを入力
  7. 「設定」と「OK」をクリック

初期状態では、以下のように、初期サイズと最大サイズという具合に幅があるが、これはつまりファイルサイズが変動することを意味している。

つまり、ページファイルがフラグメントしてしまうわけだ。これを、一度ページファイルなしにしてファイルを削除し、初期サイズと最大サイズを同一にして作り直すことで、きれいな状態できれいなまま使い続けることができる、というわけ。

なお、ページファイルを作り直す前に、デフラグしておかないと、せっかく作り直したページファイルが元からフラグメントしている、ということになりかねないので、注意すること。

なお、このテクニックは Windows 7 でも有効なので、やっておいて損はないでしょう。

ハイバネートファイル

こちらもフラグメンテーションをおこしているかも知れない。

ハイバネートの設定を行う前に、デフラグをしておくとよいでしょう。僕は使わないのでチェックをはずす(使う場合は、仮想 PC のハイバネート機能のほうを使うため)。

ラシックスタイルを使う

軽くするための基本ですね。


詳細なテキストサービスをオフにする

これは好みの世界です。

詳細なテキストサービスがオンになっていると、普段は IME スタンダードを使っているのに、詳細なテキストサービスの機能を持つアプリだと IME ナチュラルインプットが使われる、というややこしいことになってしまうためだ。

zip フォルダを無効にする

コマンドプロンプトなどから、以下を実行する。

regsvr32 /u %windir%\system32\zipfldr.dll

エクスプローラで zip がフォルダ扱いされなくなるので、快適になる。

画像のサムネイル表示

速度や処理を稼ぐ方向で設定しているのに、ここだけ意に反する設定だが、Windows 7 のように、画像がアイコン状態(サムネイル状態ではなく)で内容がわかるようになり、大変便利だ。

これ↑が、こう↓なる。

Xentient Thumbnails」というアプリで実現している。フォルダでもデスクトップでも内容がわかるので、非常に重宝している。

デスクトップを Desktop に変更

XP はコマンドプロンプトなどからデスクトップにアクセスする際に、パスにカタカナが混ざってしまうため、非常にうざったいの。

ここで、Microsoft 謹製のカスタマイズツール「TweakUI」の出番だ。

好きな場所に好きな名前でシステムフォルダを移動できる。

PDF ビューア

Adobe Reader は使わない。重いから。

Adobe Reader は名前が変わる Acrobat Reader 時代から、なぜか PDF Reader という名前になっていない。それは何故か。

Adobe Reader は PDF も読めるアプリケーションフレームワークだからだ*1

とあるシステムを構築するのに「別途 Java VM が必要です」、というのと「なお Adobe Reader が必要です」、というのでは、顧客のハードルがかなり違う。「えっ、Java ってなに?」、と「ああ、もう全部署入ってるよ、当然」という具合に。

そのために、Adobe Reader は PDF を読むために必要ないプラグインが起動時にわんさか読み込まれ、なかなか文章が開かない、という思いをした人は大勢いるはずだ。

そうした Adobe Reader の余計なプラグインを読み込まないようにするアプリもあるが、根本的に Adobe Reader は重いので、僕は FoxitJapan, Inc. | PDF Converter PDF Editor Edit and Convert html, Word files to PDF を使用している。

非常に軽いし、今まで僕の環境(と扱う PDF では)問題が起きたことがない。

*1:どこでこの話を読んだか調べ切れなかったが、僕はそれ以降 Adobe Reader は使ってない