中国でケータイを無くした
先週金曜日、いつも通っている中国語学校が、旧暦の端午の節句で休みだったので、久しぶりに張り切って残業をしてしまった。気がついたら次の日になっていたので、そろそろ帰ることにした。
タクシーを拾おうと大通りに向かう途中、ケータイで時間を確認したら、深夜 1 時ちょっと前。
タクシーはすんなり拾えて、乗り込んだんだけど、僕の中国語がそのタクシードライバーには通じなかった。中国語が通じないとは結構ある。最初は通じないけど、すぐにわかってもらえる、というケースがほとんどで、だけどそのときはドライバーが面倒くさがってまったく聞く気がないから、話しても埒があかず、別のタクシーを拾うことにした。
別のタクシーは、10 分後ぐらいに拾えた。そのドライバーにはすんなり通じて、家に着いたのが乗り込んでから 20 分後。自宅のあるアパートの 1 階には中国式のコンビニ(便利ではない)があり、そこで飲み物なんかを仕入れて部屋に入った。
そこで、ケータイがないことに気がついた。
ケータイがない!?コンビニか?いや、コンビニでケータイを出した覚えはないし、出す必然性もない。タクシーに乗る直前、時間を確認したから、会社に忘れた訳でもない。ということはタクシーか!!
幸い領収書にはタクシー会社の電話番号が書かれているので、電話して確認・・・、ケータイがないから電話かけられないっ!
とりあえずコンビニに行って、公衆電話があるかどうか聞いてみた。けど、不便なコンビニだから、公衆電話なんてあるはずなかった。お店の人に事情を説明して、お店の電話を借りようとしたけど、お店にも電話がない、みたいなことを言われた。店舗に電話がない、なんてことありえるのかなぁ、まぁ、ありえるのか。
店員のおばちゃんが見るに見かねて個人のケータイを貸してくれた。タクシー会社に電話して、事情を説明して、タクシーの運転手に探してもらった。タクシー会社のオペレータとは英語で話ができた。スゲーな。日本のタクシー会社の、しかも深夜に話をするオペレータが英語を話せる確率は、いったいどれぐらいだろうね。たぶんかなり低いと思う。
しばらくしてタクシーの運転手が探したけど見つからなかった、という連絡がタクシー会社からかかってきた。あぁ、最悪だ。たぶん無くしたのは最初のタクシーだ。
オペレータには最初のタクシーの話もしたんだけど、車両番号とかそういう具体的な手がかりがないと、探しようがない、という。もっともだ。念のため、オペレータには、僕のケータイの電話番号に電話してもらって、もしタクシーの中で電話が鳴れば、ドライバーが出てくれて、何とかなるかな、と思って、一縷の望みを賭けてみた。
結果、電源が入っていない、ということだった。
誰かがケータイを拾って、すぐに SIM を抜いたか、電源を切ったかのどちらかと推測できる。もう絶対戻ってこないフラグだ。
というのが、ケータイを無くした経緯。
僕が買ったケータイは、待ち受け時間が最大 1 ヶ月という、とても優れたバッテリーを搭載したケータイで、ホントそれだけのために買ったような感じなんだけど(ただ、爆発とか怖いから胸ポケットには入れられない)、実は結構いろいろ便利だった。
- 予備のバッテリーがひとつサービス
- microSD に MIDP アプリを入れて起動可能
- Bluetooth 対応
- USB か Bluetooth で PC に接続して SMS を PC から送信可能(日本語も OK)
ケータイに関しては、もう絶対に見つからないとあきらめていたんだけど、昨日彼女からこんな話を聞かされた。
「知らない人からメールがあった。だけどその人はなぜか私の名前を知っていた。何か知ってる?」
そのメールを見せてもらったら、内容はこんな感じだった。
「△△、僕は○○という日本人です。年は 26 歳。君の事は知り合いに紹介してもらった。あの本で一緒に日本語を勉強しよう」
僕は彼女にケータイを無くしたことは話をしていた。だから、彼女もうすうす感づいていたのかも知れない。そのメールを送ってきた輩は僕のケータイを拾ったヤツだと。
- 彼女は 1 週間前にケータイの番号を変えたばかり
- 僕は彼女の新しいケータイ番号を知っている数少ない人間
- 僕の無くしたケータイに新しい番号が登録されていた
- 日本人だと名乗っている輩の名前は明らかに中国人の名前
- 僕のケータイの内容で僕が日本人だとわかったんだろう
十中八九、メールを送ってきたヤツが僕のケータイをネコババしたやつだろう。もし中古市場に流れたとしたら、普通は初期化されるだろうから、それを購入した善意の第三者は個人情報を知らない筈だ。
でもちょっとわからないのは、普通ネコババしたケータイのアドレス帳に入っていた連絡先にコンタクトを取るかね?でもまあ、中国のケータイの SIM は、コンビニで金だけで買えるものだから、捨て SIM から連絡してきている可能性は高いけどね。平気でウソメールを送ってくるような輩だし。
明日、新しいケータイを買いに行くんだけど、それはそれとして、コイツには連絡を取ってみようと思う。たぶん逃げられると思うけど。