中国でケータイをなくした、の続き

中国でケータイをなくした、の続き。

新しいケータイが絶対に必要なので、彼女と一緒に買いに行った。北京の中关村というところ。東京の秋葉原だと思えばいい。

ケータイだけならわざわざ近くもない中关村まで行く必要はないんだけど、僕はケータイ以外にデジカメ、電子辞書、彼女もまた電子辞書が欲しいということで、だったらあらゆる電化製品がそろっていて、かつ安い中关村が一番だね、ということになった。

ケータイは一番安いので 190 人民元、日本円に直すと大体 3000 円ぐらいだ。これは画面がモノクロで、まぁモノクロは許せるとしてもバックライトがないので、暗いところではまったく見えない、初代ゲームボーイアドバンスのような使い心地の悪さを彷彿させるので、もう一声出して 290 人民元の画面がカラーでバックライト付のものを買うことにした。

本当は Google Android Dev Phone 1 を買おうと思っていた。ただ何故だかわからないけど Dev Phone 1 は中国に発送してもらうことができない。いったん日本に送って、日本から中国に送ってもらう、というのもアリはアリだけど、送料とか税金とかかかってとても割高になる。それに面倒くさいし。見送っていた最大の理由は中国語入力が当時はできなかった、というのがある。1.5 になった現在は谷歌〓音输入法がプリセットされているから問題ないんだろうけど。まぁそんなわけでいまだに見送っている。中关村には T-Mobile の G1 があるけど、Dev Phone 1 以上に割高だし、自分で自由にいじれないから、これを買う意味はほとんどない。

ここまで引っ張ったんだから、いまさら Dev Phone 1 ではなく Openmoko か将来出るだろう Dev Phone 2 を買いたい。

だからとりあえず安いケータイでそれまでしのごうかな、と。

閑話休題

店員に、これ下さい、と伝えた際に、それだったら私が以前使っていたのと大して変わらないからそれをあげる、と彼女が言ってくれたので、結局買わずに今は彼女のお古を使ってる。

その後、デジカメやら辞書やら買った後、彼女のケータイにメールが飛んできた。例の奴からだ。続けざまに何通かメールが来て、信じられないことに電話もかかってきた。もしこれが僕のケータイをネコババした奴だとしたら、これは尋常じゃない。だから、きっと違う誰かなんだと思う。だけど心当たりがまったくない。幸い電話までかかってきたことだし、話をしてみようということになった。

恐る恐る出た彼女は一通り話をして、僕にこう伝えた。相手はぎこちない中国語を使ってはいるものの、発音はとても標準なので、中国人に間違いないと思う。わざと下手に話そうとしているけど、単にゆっくり話しているだけだ。送ってきたメールもとても自然だ。電話で相手は「○○」という人に紹介された、としきりに言っていたんだけど、その「○○」という人すら心当たりがない。

その電話の小一時間後、あー、思い出した、と彼女がつぶやいた。

「○○」というのは彼女の同僚の知り合いで、一度だけ会ったことがある。今回しきりにメールを送ってきた「△△」は、その「○○」の知り合いか友達だ。同僚の知り合いの知り合い、ではわかるはずもない。

僕のケータイは完全に闇に葬り去られたけど、とりあえずこっちの真相がわかってよかったよかった、といったところか。